Wieferich Primes
[2001.11.05]Wieferich素数
■Wieferich素数
任意の奇素数pに対して、Fermatの小定理により、
2p-1≡1 (mod p)
である。
2p-1≡1 (mod p2) ---------- (1)
を満たす素数pを、Wieferich素数と呼ぶ。
■1093と3511はWieferich素数である。
PARI/GP 2.1.1で計算してみる。
gp> wp(p)=(2^(p-1))%(p^2)
gp> wp(1093)
%1 = 1
gp> wp(3511)
%2 = 1
よって、
21093-1≡1 (mod 10932)
23511-1≡1 (mod 35112)
を得る。
■現在のところ、3511を越えるWieferich素数が存在するかどうかは分かっていない。
また、Wieferich素数でない素数が無限に存在するかどうかも分かっていない。
p < 4・1012の範囲では、1093と3511以外に、Wieferich素数は存在しないことが確認されている。
■Fermatの最終定理との関連
Wieferichは1909年に、Fermatの最終定理の第一の場合、つまり、x,y,zが
xp+yp=zp
を満たし、かつ素数pがxyzを割り切らない場合、pは(1)を満たすことを証明した。
[参考文献]
- [1]Richard Crandall, Carl Pomerance, "Prime Numbers A Computational Perspective", Springer-Verlag New York, Inc., 2001, p28-29, ISBN0-387-94777-9.
- [2]Paulo Ribenboim, "The Little Book of Big Primes", Springer-Verlag New York Berlin Heidelberg, 1991, p166-167, ISBN0-387-97508-X.
Last Update: 2005.06.12 |
H.Nakao |