mathematics
読書と演習[2003.05.18]
"夢見る数学者"のWeb日記(2003.05.12)にも書いてあったが、数学を理解するには、自分に向いた専門書を精読して、演習問題を解いて、さらに関連する様々な知識を得た後で、講義や講演を聞くと、すっきりと理解できることが多いようだ。
例えば、100の知識と理解力を持って、50の内容の講義や講演を聞けば、その内容が良く理解できるようになる。
つまり、理解したいことよりもずっと先に進むことが、そのことを理解するための近道となる。
その理由の一つは、数学的定義や定理の具体例の知識が増えることにより、その意味を理解しやすくなることである。
数学的対象を一般化または特殊化したものや、他の関連する対象との結び付きもより強く印象に残るようになる。
もう一つの理由は、数学的対象を使いこなせるようになるには、ある程度の時間が掛かることである。
そのためには、演習問題を解いてみることが欠かせない。
数学で理解できない部分があっても、その部分を保留しておいて、先に進んだ後で振り返れると、その時なぜ理解できなかったのかが疑問に思えるほど、明らかに思えることもあるので、時間を置いて再考することも1つの手である。
結局、じっくりと読書して、自分の頭で考えることが最も重要なポイントである。
大学などで数学の講義を受ける場合は、(1〜2年先までの)予習が大切であるということになる。
過去の経験から、中学校や高等学校でも同じことが言えると思う。
まとめると、読書→演習→講義→理解という順番になる。
Last Update: 2005.06.12 |
H.Nakao |