Magic Point
Magic Pointで講演資料を作成する[2002.08.10]
第8回JANT研究集会(9/5)で"(x+y+z)(1/x+1/y+1/z)=nの有理点の計算"について講演することにしたので、講演資料をMagicPoint 1.09aで作成中である。
MagicPointを使うのは、今回が初めてである。
JPEGファイルの組み込みは問題なくできたが、TeXから作成したepsファイルを組み込んでも表示されず、原因を究明するのに苦労した。
epsファイルをghostviewで表示すると問題なく表示できる。
ソースファイルdraw.cを見ると、epsファイルの表示処理では、pnmdepth,pnmscaleコマンドを呼び出し、ghostscriptで出力デバイスpnmrawを指定してイメージファイルを作成していることが分かった。
最初に、pnmdepth,pnmscaleコマンドがないことに気が付いたので、netpbm-9.23をbuild/installした。
次にghostscriptをgs-5.50からGNU ghostscript-7.05にupgradeしても、状況は変わらなかった。
最後に、pnmdepth,pnmscaleの動作が怪しいと考え、configure時に、ライブラリをstaticリンクするように指定して、buildし直したら、正しく動作するようになった。
原因は、jpeg v6bライブラリがdll化されていなかったためのようである。
NetBSD-1.5.2/i386上で、MagicPoint 1.09aをbuildする手順は、以下の通りである。
- ソースファイルを展開する。
$ tar zxf ~/magicpoint-1.09a.tar.gz
- ファイルREADMEを良く読む。
$ cd magicpoint-1.09a
$ more README
- configureする。
$ ./configure --enable-freetype-charset16
- Makefileを作成する。必要に応じて、Makefileを変更する。
$ xmkmf
$ make Makefiles
- makeする。
$ make
- installする。
$ su
# make install
# exit
- make cleanする。
$ make clean
mgpファイル内に、TeXの数式を組み込むには、以下のように記述する。
%filter "tex2eps.sh image1"
Computaion of rational points of $(x+y+z)({1 \over x}+{1 \over y}+{1 \over z})=n$
%endfilter
%image "image1.eps"
tex2eps.shは、texを呼び出して、TeXソースファイルからdviファイルを作成し、dvipsによって、epsファイルに変換する。
TeXについては、以下のような文献を参考にする。
筆者は、日本語化されたTeXをほとんど必要としていないので、オリジナルのTeXまたはAmSTeXを使っている。
参考文献
- [1]Paul W. Abrahams, Karl Berry, Kathryn A. Hargreaves, "TeX for the Impatient", Addison-Wesley, 1990, ISBN0-201-51375-7.
- [2]Donald E. Knuth(著), 斎藤 信男(監), 鷺谷 好輝(訳), "改訂版 TeXブック コンピュータによる組版システム", アスキー出版局, 1992, ISBN4-7561-0120-8, {5825円}.
- [3]Arvind Borde, "Mathematical TeX by Example", Academkic Press, 1993, ISBN0-12-117650-9.
Last Update: 2005.06.12 |
H.Nakao |